流山児★事務所15周年スペシャル
Happy Days 〜幸せな日々〜

2000年2月17日〜27日 下北沢本多劇場


通りゃんせ   ケラリーノ・サンドロヴィッチ

 流山児さんという人は大体名前からして人を殴りそうですし、私としてはちょっと避けて通りたいイメージがあったわけです。実際自分でも「あいつを殴った」「こいつも殴った」とも〜のすごく嬉しそうに吹聴します。本当に怖い人です。一番最初に見かけたのはもう十年以上前になるでしょうか。この本多劇場のロビーで北村想さんになにかを強引に依頼しているのを盗み聴きした時です。想さんは「忙しいから無理だ」と何度も言っているというのに、流山児さんは「なんとかしてよ」とドスのきいた声で繰り返しているのでした。まさか、あそこで半ベソかいている想さんと同じ立ち場に自分が立つことことになろうとは。2月8日現在、私はまだ殴られてませんが、千秋楽までに二、三発は覚悟しなければならないでしょう。鐘下さんは台本が遅くなりましたから、五、六発はもうやられていると推測されます。もし、今回私が台本を書いていたらもっと遅れていたことでしょう。そう考えると演出だけで本当に良かった。
 冗談はこれ位にしておかないと本当に殴られたらたまったもんじゃないので、少し真面目に書きます。
「鐘下さんの台本をどう壊すつもりですか?」
 今回一番よく聞かれた質問です。
 あの、壊しません。っつーか、壊れてなければいいのですか。どうでしょう。楽しんで頂ければ幸いです。
 鐘下さんは実はとても明るい人です。僕の方がよっぽど暗い。だからこそ、普段あんな風な芝居ばっかり作っているのです。そんな僕と一緒に苦楽を共にしてくださったスタッフ、キャストの皆さまに深く謝意を述べさせてください。

 じゃ、長いッスけど、ごゆっくり。


special thanks ミミナリさん